ココロの皮むき

産業カウンセラーが学んできたことを書くブログ

フォーカシングをしている状態について話し方と視線解析から考えてみた

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こんにちは。どいつよしです。
 
 
フォーカシングについて2回目の記事です。
 
 
フォーカシングってなに?BBキングの親戚!?
 
 
と思われた方は、こちらを先にお読みください。

 

 

さて、フォーカシングの創始者である、ユージン・ジェンドリンは、カウンセリングの中でプロセスが進み成功する人たちの特徴について、何百という心理治療場面の録音テープを検討し、以下のような共通点を見出しました。
 
 
成功するクライエントは、面接の過程で直接カラダで感じている、漠然とした、言葉では表現しにくい身体的な気付きがあり、それを確かめながら言葉を探っている。
 
 
この、
 
 
「自分の内側にある言葉やイメージにならない[感じ]に注意を向けていき、その感じに触れながら、それを言葉や文章、動作やイメージなどで表現して[感じ]に秘められた意味を明らかにしようとするプロセス」
 
 
を、どんなクライエントでもできるようにしたいとジェンドリンは考え、彼の情熱がフォーカシングという手法を世に送り出しました。
 
 
先述した「自分の内側にある〜<中略>〜しようとするプロセス」に入っている状態を、フォーカシングをしている状態といいます。
 
 
そして、フォーカシングをしている状態というのは、ジェンドリンが提唱した手法を使って話を聴いていない時でも、クライエントによってはそれが起きることがあります。
 
 
ソリューション・フォーカスト・アプローチの手法を使って話を聴く時にも表れますし、産業カウンセラー養成講座で学ぶ傾聴で話を聴く時にも表れます。
 
 
ですので、フォーカシングを専門とするカウンセラーではなくても、クライエントがフォーカシングをしはじめたことがわかれば、カウンセリングのプロセスが進んでいるということもわかりますし、クライエントが内側に注意を向けていくことを妨げない聴き方に変えていくことができるのではないかと思うのです。
 
 
そこで、今回は、カウンセラー側からクライエントがフォーカシングをしている状態はどう見えるのかを考えてみることにします。
 
 

フォーカシングしている状態はどう見える?

繰り返しになりますが、フォーカシングしている状態とは、
 

「自分の内側にある言葉やイメージにならない[感じ]に注意を向けていき、その感じに触れながら、それを言葉や文章、動作やイメージなどで表現して[感じ]に秘められた意味を明らかにしようとするプロセス」
 
 
をクライエントがおこなっている状態です。
 
 
では、クライエントが、フォーカシングをしている状態は、カウンセリングをする側からはどのように見えるのでしょうか。
 
 
今回は、「クライエントの話し方や視線がどのようになったら、フォーカシングをしている状態になっていると考えられるのか」について、考察してみました。
 
 

フォーカシングをしている状態の話し方

まず、話し方について考えてみます。
 
 
「うーん、どう言ったらいいんでしょう。ちょうど、ここのところにあるんだけど。それは……あのー……それは……怒りっていうのとはちょっと違うし……うーん。」
 
 
というように、面接のどこかで話し方がゆっくりになって、言葉の歯切れが悪くなり、その時に感じていることを言い表す言葉を探し始める。
 
 
あるいは、
 
 
「それは胸のここのところにあるんです」
 
とか
 
「胃のあたりが、こう、なにか変な感じがするんです」
 
 
というように、その感じをカラダで感じている発言が出てくる。
 
 
全体的に声は低く、ゆっくりと間を置く話し方になると、フォーカシングをしている状態になっていると考えられます。
 
 

フォーカシングをしている状態の視線

次に視覚的に見分ける例を上げると、
 
 
こんな感じ
 
 
 

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まさに、ポール・セザンヌが描いた奥様の肖像画のような眼差しで語ることが多くなる。笑
 
 
もう少し詳しく眼差しについて、視線解析の手法を用いてみます。
 
 

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上の図のように、カウンセラー側から見て、右下もしくは左下に視線が向くことが多くなってきたら、フォーカシングをしている状態になっていると考えられます。
 
 

おわりに

いかがでしたでしょうか?
 
 
今回は、フォーカシングをしている状態について、カウンセリングをする側からはどのように見えるのかについて、話し方と視線解析から考えてみました。
 
 
必ずしもすべてのクライエントにあてはまるというわけではないとうことはご理解頂きたいのですが、知識として頭にあると、カウンセリング時だけでなく、誰かの相談にのった時にも役に立つことができると思います。
 
 
話し手がカラダの内側の[感じ]に注意を向けていくのを極力邪魔しないように、ゆったりとした気持ちで話を聴いていくことができれば、やがて、話し手自身で気付きを得て解決に向かっていくことが期待できます。
 
 
SFAだったら、あまり質問はしない方がいいです。質問をしてしまうと、頭で考える方に注意が向いてしまうからです。
 
 
僕もSFAがだいぶ染み付いてきているので、ついつい質問をしてしまいそうになると思うので、気をつけたいと思います。
 
 
カウンセリングが成功するクライエントに見られる状態を、話し方と視線をヒントに感じ取って、それに寄り添っていけるようにしたいものです。
 
 

参考文献

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