ココロの皮むき

産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの資格を取得してから心理学にどっぷりハマっている日々の忘備録。アドラーとかSFAとか受講したセミナーのこととか読んだ本のから得た気付きとか。とにかく心理学に繋がることなんでも忘れないように書いてます。

【コード・ブルー特別編】灰谷先生を復活へと導いた心理カウンセリングについて調べてみた

f:id:kokoronokawamuki:20180803203604p:plain

 
こんにちは。どいつよしです。


『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ救急救命-』が大ヒット上映中みたいですね。


この劇場版の公開と同時に、テレビでは、『コード・ブルー特別編-もう一つの戦場-』を放送していました。


『コード・ブルー3』のドクター・ヘリ墜落事故で精神的ダメージを負った灰谷先生に焦点を当て、彼が困難を乗り越えて再びヘリに乗れるようになるまでの軌跡が、ドラマ後半の総集編をまじえながら描かれていました。


あの特別編で、灰谷先生がカウンセリングに取り組む姿が何度も登場してましたが、心理学を学んでいる僕は、やっぱりそれが何という療法なのか気になってしかたない。


たぶん、認知行動療法の類だと思うのだけれど、ちゃんと知りたくて仕方なくなったので、調べてみることにしました。

PTSDという病気について調査報告

まず、灰谷先生が発症していると言われているPTSDについて調べてみました。


外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder)の頭文字をとってPTSD。


心に衝撃を与えるようなできごとが原因で、恐怖や不安の記憶がたびたびよみがえり、苦しむ病気のこと。


心に衝撃を与えるようなできごととは、


いのちやカラダに脅威を及ぼし、強い恐怖感や無力感を伴い、精神的衝撃を与えるトラウマ体験(災害、暴力、性暴力、重度事故、戦闘、虐待)。


もしくは、


個人の能力をはるかに超え、実際に危うく死にそうな出来事や、とても重いケガ、1回以上の性的暴行といった、強い恐怖と無力感をもたらすできごとについて、

  1. 直接体験した
  2. 目撃した
  3. 家族や親友の身に起こったと伝え聞た
  4. トラウマとなる出来事に繰り返し極端にさらされる

こと。


「4」が少しわかりにくいので、例をあげると、職業として、遺体回収に関わったり、子供の虐待に関わるというものがあります。


これをもとに、灰谷先生がPTSDになった原因は、ドクター・ヘリの墜落と患者の死という2つの大きな精神的衝撃を与えるトラウマ体験が原因となっているように思います。

ただ、救命救急の常に瀕死の状態の患者に接したり、壮絶な現場に出向いたりという「トラウマとなるできごとに繰り返し極端にさらされる」日常や、強すぎる責任感も関与しているように思います。


PTSDを発症すると、トラウマの記憶が頭に浮かび、恐怖が再体験されてしまいます。そうなると、ツライですよね。だから、トラウマに関わる場面を避けるため、日常生活にも支障が出てしまいます


灰谷先生が、ドクター・ヘリに乗れなくなったのは、トラウマに関わる場面を避けるためだということになりますね。


ちなみに、お医者さんにPTSDであると診断されるには、DSM−Ⅳという診断基準を使って、それにあてはまるかどうかで判断されるようです。


PTSDは、不安を聞き、現実的な問題への対処をするなどの適切なサポートがあれば、多くの場合は自然に回復するそうです。

サポートする側がしてはいけないことは「なかったことにする」「忘れる」等の放置や無視なのだそうです。


ドラマの中でも「PTSDの患者にさせないほうが良いこと。ツライ記憶を忘れさせること。」と二宮先生が横峯先生に言っていましたね。


ただ、PTSDの症状に長く苦しむ場合は、SSRIというお薬を使った薬物療法と、認知行動療法が行われるようです。


やっぱり、認知行動療法でした。笑

PTSD治療に使われる認知行動療法の調査報告

さて、ドラマの中で登場してきたカウンセリング手法は、どうやら認知行動療法のひとつの持続エクスポージャー法というものである可能性が高いです。この療法は実際にPTSDの治療法として使われているものです。


持続エクスポージャー法とは、トラウマ的なできごとをイメージしたり、現実的な問題に向き合っていくことで、トラウマ的なできごとと、それに似てはいるが危険ではないできごとの区別ができるようになり、恐怖感を減らすというもの。


ドラマの中で言われていた、「治療のために必要なこと。はかりしれない不安や恐怖、それらに圧倒されることなく、体験を思い出せるようになること。」を目指すわけですね。


そして、持続エクスポージャー法は、現実エクスポージャー想像エクスポージャーの2つの手法を使って、恐怖感を克服していきます。


灰谷先生がヘリに乗って現実的な問題(ヘリに乗ってヘッドセットをつけて喋ろうとすると、トラウマがフラッシュバックしてパニック状態になる)に向き合おうとしていたのを、現実エクスポージャー、


診察室で震えながらトラウマ記憶を話し、それを二宮先生が「その辛さは何点?」と聞いて点数をつけていっていたのを、想像エクスポージャーと言うようです。


この治療が大変なのは、苦手な場面に身をさらしたり、トラウマ的なできごとを克明に思い出さないといけないこと、そして、30分以上おこなわないと不安が低減しないこと。


いちばんツライ場面について話さないといけない時には、抑えていた感情が一気に溢れ出すそうです。でも、感情が溢れ出すと同時に症状が一気に改善することが多いとのこと。


症状が改善してくると、治療の成果を振り返り、さらに今後つらい気分が再発した時の対処法も考えていくようです。

おわりに

いかがでしたか?

今日は、『コード・ブルー特別編-もう一つの戦場-』で登場してきた、灰谷先生が受けていた心理カウンセリングの手法について調べたことをシェアしました。


ちなみに、トラウマ的なできごとはあっても、PTSDを発症する人はその一部とのこと。灰谷先生がPTSDになったのは、ヘリの墜落や患者の死、仲間の処分を「全て自分のせい」にしてしまったことも関係しているのかもしれませんね。


復活した灰谷先生がどんな活躍を見せるのか、『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ救急救命-』もチェックしよう思います。


なお、詳しく、持続エクスポージャー法について知りたい人は、今回の記事の参考文献でもあるこちらを読んでいただくとわかりやすいかと思います。 

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の認知行動療法マニュアル(治療者用) [持続エクスポージャー療法/PE 療法] https://bit.ly/2ADtcIR


そして、ドラマを見逃している場合は、こちらで観ることができます。ただし、公式のものではないので、削除される可能性も高いですが。ぜひ、削除される前に観てしまいましょう。


土曜プレミアム・コード・ブルー特別編 ーもう一つの戦場ー2018年7月28日 180728

参考文献

今回の記事を書くにあたって、文献と本を参考にさせて頂きました。認知行動療法や持続エクスポージャー法がどのようなものなのかを知るには、とてもわかりやすいものなので、興味があればぜひ一度読んでみてください。


まずは、『図解 やさしくわかる認知行動療法』。東京家政大学の福井至先生監修の認知行動療法の入門書。絵と図でわかりやすく認知行動療法を紹介してくれています。僕も持っています!

 

そして、先程も紹介しましたが、インターネット上で見つけた、持続エクスポージャー法によるPTSD治療について書かれたもの。持続エクスポージャー法をどのようにしておこなっていくのかが詳しく書かれていて、とても勉強になりました!

PTSD(心的外傷後ストレス障害)の認知行動療法マニュアル(治療者用) [持続エクスポージャー療法/PE 療法] https://bit.ly/2ADtcIR


合わせてどうぞ